グリーンイノベーション分野のポテンシャル
関西は世界トップクラスのグリーン分野、特にバッテリー、電気機器などに関する企業や、京都大学、大阪大学、神戸大学、地球環境産業技術研究機構などの研究機関が集積しています。また、国際競争力の強化や国際的な経済活動の拠点形成をめざした特区制度である「関西イノベーション国際戦略総合特区」の区域として指定されており、立地企業はさまざまな規制緩和や税制優遇を受けることができます。
特にバッテリーについて見ると、関西では部材・素材、生産装置、最終製品までの幅広いメーカーが立地するとともに、分析・解析機関やレベルの高い研究機関が集まる世界でも類を見ないバッテリークラスタが形成されています。また、産学官連携の拠点となる「バッテリー戦略研究センター」が大阪府に置かれており、企業や研究機関との連携促進、地域を挙げてのバッテリー産業の振興に取り組んでいます。
バッテリー産業だけでなく、スマートコミュニティの実証実験やビジネスモデルの構築も進められており、今後グリーン分野でのビジネスや研究開発を考える企業にとって優位な地域となっています。
関西におけるグリーン分野の産業集積
- 関西は、国内最大の電池生産拠点であり、太陽電池モジュール、リチウムイオン電池の国内生産金額の60%程度を占めています。
リチウムイオン・太陽電池モジュールの国内シェア

(注)ここでの関西は福井県が含まれる2府7県。
(資料)関西広域連合「関西広域産業ビジョン」
- 世界規模のシェアを誇る企業の本社が、多数関西に存在する(パナソニック、シャープ、京セラ)など、日本の中で、グリーン分野、特に電池産業に強い産業地であり、関係企業が集積しています。また関西には、部材から最終製品、生産装置まで幅広いメーカーが集積しています。
グリーン分野の主なインフラ
世界最大級の大型蓄電池の試験・評価施設の整備
- NITE((独)製品評価技術基盤機構)は、大阪市咲州コスモスクエア地区に世界最大級の大型蓄電池の試験・評価施設の整備を進めています。(2016年4月1日完成予定)
グリーン分野における梅田
- 梅田は、関西に立地する大学・研究機関等のアクセスのよさから、近年、グリーンイノベーション分野の企業の立地が進んでいます。
また、梅田に立地するグランフロント大阪には、未来の暮らしを体験できる「フューチャーライフショールーム」があり、さまざまな企業によってスマートコミュニティに関する情報発信がされています。
さらに、国の国際戦略総合特区の指定を受けている地域の1つでもあり、同分野で一定の条件を満たす企業はインセンティブを受けることが可能です。